貴様は眼鏡を甘く見た

人生ってSF。

「エロい」なんて気安く口にするな

時が経つのが速い。
歳を重ねるにつれ、いつのまにかこんな季節か…と思う事が多くなった。
感覚的には小学生の頃より3倍近いように思う。
自転車と自動車ぐらいには違うと思う。
このまま50、60歳になっていくともっと速く感じるのだろうか。
順調に速くなったとすればきっとその頃にはF-1並みだろう。
僕は齢60にしてこう名乗るのだ。
「私が高知県のミカ・ハッキネンだ」

ミカ・ハッキネン

うちの母親がF1好きで、小学生の頃、鈴鹿サーキットにF1の大会を見に行ったことがある。
僕はあまり興味はなかったが、平日に旅行出来る=学校休める、という理由でついていった。
僕はもちろん、母親ですら初めての三重県で、しかも車。
迷いに迷い倒したあげくやっとたどり着いた。
僕は長旅で疲れた体を伸ばしながら母親と入場ゲートへ向かう。

ゲートをくぐると中はやはり車一色でした。
イベントはもちろん、売店なんかもなにかしら車を意識した雰囲気だった。
僕と母親は人の波にもまれながら観客席へと向かう。
と、ここで母親に衝撃的な真実を告げられた。


「観戦席に入れるの、お母さんだけだからね?」

「…は?」


母親が言うには母親が元々買っていたチケットはどうやらゴール付近に陣取ることの出来るちょっと高めのチケットらしい。
僕のはそのチケットよりワンランク下のもので、コースの外周で見る事になる、自由席みたいなものだった。
ロックフェスで例えると、母親が最前列でモッシュしてる人、僕はすごい後ろの方でビニールシート広げて転がっている人、というところだろうか。
しかも、F1を知らない人は分からないかもしれないが、F1のレースは長い。
テレビ放送だけでも2時間近くある。それが会場に来てしまったのでもっと長い。
小学生ながらに絶望したもんでした。
俺にどうしろと。

結局予定通り母親は観客席へ消えてゆき、僕はぶらぶらとコース外周の道を散歩したり、屋台で牛串を買ったり、車メーカーの出展者だったおっちゃんと仲良くなって遊んだりして時間をつぶした。
あれ?
こう書くと割と楽しんでるな、おれ。

その後、おっちゃんと仲良く遊んでいるところに母親がやってきて、なんだかんだでおっちゃんが出品していたキックボードを購入(9800円)。そして僕は鈴鹿をあとにした。
今思えばそのキックボードは母親の罪滅ぼしなのかもしれない。


しかしいかんせん、そのキックボード、一般的な二輪タイプではなく前輪が2つ、後輪が1つの三輪タイプで、体重移動の力で曲がるという特殊なものだったため非常に乗りづらく、うちの玄関で誇りまみれになるはめになった。
僕はそのキックボードを見るたびに、人が一時のテンションに流されたために起こる過ちについて、考えてしまうのである。



もう捨てたけど。
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